後鼻漏の原因と症状
2咽(喉)の不快感・違和感について
後鼻漏の症状を自覚することはなかなか難しいかもしれません。後鼻漏は鼻水が喉にへばりつくことによる咳や痰、息苦しさなどが主な症状になりますが、それは風邪の症状や後鼻汁(鼻の後ろ側に流れる鼻汁)などにも似ています。そこで「もしかして後鼻漏かも?」と疑える喉の不快感や違和感について説明したいと思います。
喉周りに粘り気を感じる
食事しているとき、なにかを飲み込む度に、喉に何かの粘りつきを感じます。この粘ついた感覚を認識すると、つばを飲んだときも意識するようになり、どうにか喉の粘りつきを解消しようと何度も飲み込もうとしてしまいます。口に何も含んでいないのに、喉の奥側に粘りつく違和感がまとわりつくのは不愉快なものです。通常は飲み込めば胃に入るものが、いつまでも飲み込めないまま喉の奥側に残る感覚は嫌なものです。
息苦しさを感じる
喉にへばりついた鼻汁が喉を塞ぐことにより、若干の息苦しさを常に感じている状態です。ひどい状態ですと、一瞬息が詰まってしまい、強い呼吸でどうにかする場合があります。「スッ・・・フハッ・・・ハッ!」というような感じになる場合があります。起きているときはまだよいのですが、就寝時に息が詰まると本当に驚きます。
口臭がくさい
喉の奥側から直前に食べた味やニオイを感じます。口臭は胃から這い上がってくるものですが、この場合、後鼻漏によって喉にへばりついた粘液に食べ物のカスや飲み物が含まれてしまったことが原因による口臭です。喉にへばりついた鼻水を口から出して、よく見てみると、直前に食べていたもののカスが混ざっていたり、色がついていたりすることを確認出来ると思います。
喉の異物が鼻の奥側とつながっている感じがする
喉の不快感に我慢できず口から鼻水を出すと思いますが、口から鼻水をだそうと「カァッ!」としたときに、鼻の奥から何かが引っ張られるような感覚や実際に喉へ落ちてくる場合があります。喉の鼻水と鼻の鼻水が強い粘性でつながっている場合に起きる現象で、これを経験した場合大変不快な思いをするでしょう。
後鼻漏による喉の不快感は鼻水によるもの
鼻水が喉におちてくることで、喉に鼻水がへばりつきます。このへばりついた鼻水が喉の違和感に繋がります。ただ、喉に鼻水が落ちてくるのは健康な状態でもごく普通にあります。
通常の鼻水はサラサラとしているため、喉に降りてきても自然、胃に流れていきます。しかし後鼻漏の鼻汁は粘り気が強いために、喉に降りてきたときに、喉にへばりつきます。また飲み込もうとしても粘性が強いためうまく飲み込めません。さらには鼻汁がどんどん落ちてくるため、常に喉には不快感を伴います。
風邪や鼻炎といったアレルギー症状が治った後でも、喉に不快感が伴うのであれば、後鼻漏の可能性があります。喉の異物感は鼻水によるものですので、この鼻水を如何に分泌させないようにするかが治療の要となります。